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ホワイトリング [前編]




「ふっ———んんっ.......あっ......んっ.....」

ギシッ、ギシッと安物のアルミ製ベッドの軋む音。

雰囲気が壊れるからと嫌う女子もいるかもしれないが私はこの音が好きだった。
てつお
哲生の動きに合わせて一定のテンポで刻まれるこのノイズ。

私にとっては心地良いBGMであり、気持ちを高めてくれる興奮剤でもあった。

それに加えて...

「———ッ!....あぁっ!!」

哲生のペニスが奥を刺激する度にイッてしまう程の体の相性の良さ。

普段はガサツで男勝りな私も”この瞬間”だけは女にされてしまう。

哲生のクセに生意気っ.....!)

三年半も同棲していればお互いの弱点などバレバレで、

哲生は私が正常位で奥を突かれるのが弱いのを知っている。

この時ばかりは主導権を握られているようで何だか歯痒い思いだ。

それもまた一つの興奮剤になっているのだろうけど......

陽当たりの悪いこのアパートは朝だというのに薄暗い。

洗濯物を干すのには都合が悪く、セックスをするのには都合が良い。

朝っぱらから盛っている彼氏の哲生の勢いに流される様にして、

私もセックスに没頭するのだ。

「——ひっ、んあぁん!———ちょっ....待っ」

さっきから何度も奥をノックされて、その度に軽くイッている。

正直身体ががちょっと辛くなってきた。

少し休憩が欲しい。

だが、「ちょっと休ませて」そう言いたいのに、

その言葉は次なる刺激によって宙に霧散する。

「あっ!あっ!んんっ!......ちょっと!.....ほんとにっ!——あっ!」

私が何か言おうとしているのを

これだけ間近で身体を重ねている哲生に分からない訳がない。

分かっていてワザと激しい抽送を繰り出している。

普段はボーッとしてて頼りないクセに”こういう時”だけは強気だ。

そして私は”こういう時”だけは弱気だ...
       ゆか
「やべっ......由香.....俺もうイキそうだわ....」

朝の哲生は普段よりも早い。

本人曰く、『朝はペニスが敏感になっているから』だそうな。

だからなのか哲生は朝のエッチが大好物。

もの凄く興奮するらしい。

そこの所、正直私にはよくわからない。

私としては、こんな朝の短い時間で済まされるインスタントセックスよりも、

夜、おしゃべりしながらするゆったりとしたエッチの方が好きなのだが。

まぁ、これだけ感じまくっている私が言っても説得力は無いか...

由香っ!———このまま、中に出すぞっ」

「えっ、ちょっ———だからっ.....待ってって!」

哲生が正常位に固定したまま激しく動く。

隣に響かない様にと抑えていた声もそろそろ我慢出来なくなってきた。

軽度の絶頂は雪の様に積もり、小さな雪玉をいくつも作って、

やがて大きな雪崩となって全身を包み込むのだ。

「うぁ、———うぅ」

哲生が小さく呻き、私の中で射精した。

朝一の濃い精子を身体の中心で受け止める。

それはえも言われぬ快感。

「......あっ——————はぁっ」

冷えきった身体に熱い缶コーヒーを一気に流し込む様な刺激とホッとする感覚。

哲生の愛情がハートに直接届けられたかのような...

身体を包む浮遊感に少し不安になった私は両手を哲生の体に回す。

私よりも一回り大きい体。

筋肉質の肉体を掌で何度もなぞって確かめる。

ここに哲生は居る。

私のすぐ傍に居るのだと。

射精をした哲生はペニスを抜く事無く、強く抱き締め返してくれた。

それは一つに繋がっているという感覚。

この状態のままいつまでも抱き合っていたい。

(あぁ...やっぱり抱き締めるより抱き締められる方が好きだな...)

私は女なんだなと思う瞬間の一つであり、

女に生まれて良かったと思える瞬間の一つでもあった。




時間が経って冷静になるにつれ、段々むかっ腹が立ってきた。

こっちの意見は聞かないクセにそっちはやりたい放題かよ。

何とも自分勝手な奴だ。

あれからしばらく抱き合った後、

早番の哲生は「遅刻するっ」と慌てふためきながら準備をし、

私が声を掛ける間もなく行ってきますと元気よく飛び出していった。

一人取り残された私は急に静まり返ったこの部屋で孤独を噛み締めるのだ。

ガタゴトとアパート沿いの線路を電車が通り過ぎていく。

空しさが胸の中にじんわり込み上がってくる。

(夕方だったら泣いてんぞ...)

そんな寂しいという思いを意地っ張りな私は素直に言えない。

「なんだかなぁ...」

大の字でベッドに横になっていた私は、呟くと同時に体を起こし、

テーブルに置いてある煙草に手を伸ばして火を点けた。

そのままベッドから降りると、私は素っ裸のままカーペットの上に胡座を掻く。

モクモクと立ち上っていく白い煙を目で追いながら、

孤独を塗り潰すように煙を吸い込むと、ちょっとだけ寂しさが紛れていく。

「......っ」

体内を伝う液体の感触。

起き上がった拍子に膣に残っていた精子が垂れてきたのだ。

カーペットを汚す訳にはいかないので、

手近にあったティッシュをまとめて何枚か引き抜き、

自分の股間に充てがった。

朝一は粘性が高いせいか後から垂れてきてパンティーを汚してしまう。

中出しする方はいいが、される方は色々と面倒臭いのだ。

「——ていうか、あいつ子供出来たらどうすんだろ」

煙をくゆらせながらぼんやりとそんな事を呟く。

別に出来たら出来たで構わない。

煙草も止めるし、育児だって勉強する。

家事は元々出来る方だからさほど心配はしていない。

子供が出来る事が怖い訳ではなく、

出来たと分かった時の哲生の反応、そしてその後の行動。

私は何より哲生を失う事が怖いのだ。

悪い想像など出来る限りしたくないが、

やはり女としては考えてしまうもの。

将来、どうする気なのだろうか——と。

三年半も一緒に棲んでいるというのに結婚の『け』の字も出ない。

そのクセ、私とのセックスはほとんど中に出しやがる。

何度も中出しはヤメロと言っているのだが一向に直す気配がない。

先程の呟きを哲生にぶつけた所で、

「産めばいいじゃん」と笑って返すだけだ。

いや、私が知りたいのはソコじゃなくて...

父親になる覚悟はあるのかと。

結婚して私と子供を養っていけるのかと。

そういう具体的な話が聞きたいのだ。

とは言えその辺りの話をキリキリと詰めていく勇気は私には無く、

哲生自身も嫌だという態度を全面に出す訳ではないが避けているフシがある。

まぁ要はデリケートな問題であるからして、

今の関係性に強い不満を持っている訳ではないのであって、

退廃的なこの感じも嫌いではないのであって、

だから壊れる位なら避けといた方がいいのであって、

かと言ってずっとこのままでいいかと聞かれればNOなのであって、

私ももうすぐ30を超えるのであって、

「あぁっ!面倒臭いなっ!!」

何度もしたその自問自答に答えが無い事は分かりきっている。

結局こちらがどうとかではなく、

哲生がどう思っているか分からないと話にならないのだ。

元々ごちゃごちゃと考えるのは苦手な性分だ。

「ひとっ風呂浴びてスッキリして、カフェでのんびり本でも読むかっ!」

自分に喝を入れる為、無駄に大声を上げる。

哲生と私は同じ職場で、私の方は今日は遅番だった。

ちょうど哲生と入れ替わりになる訳だが、それまでは時間が空いている。

(いつものカフェが混んでなきゃいいけど...)

そんな事を考えながら、私はシャワールームへと向かうのだった。



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